柚と柊の秘密
だけど……
「柊!十分だけサッカーしよ!」
いきなり絶体絶命。
サッカー部の男子に捕まってしまった。
まだ、ホームルームまでも十分時間がある。
どうしよう。
あたしがサッカーなんて出来るはずもない。
何でもいい。
早く言い訳を作って逃げないと。
それでも、両腕をがっちり掴まれて、気付いたらグラウンドにいて。
「あっ……あたし……」
思わず口が滑った。
一瞬、静まり返る男子たち。
まずい。
あたしとしたことが、いきなり何てことを……!