柚と柊の秘密
あれから、優二君と話すことはなかった。
優二君はもちろん言いふらすことはしなかったが、あたしと関わりたくないらしい。
あたしのほうを見もせず、真っ先に教室を出た。
あたしの家での練習には、健吾君と何も知らない慎也君が来て。
気まずいと思いながら練習をした。
文化祭はもうそこまで迫っている。
それなのに、今になってバラバラになってしまったグループ。
全てあたしの責任だ。
あたしのせいで思うように演奏出来ず、坊主になるんだ。
意気消沈しているあたし。
元気を取り繕うことも出来ず、ただ黙って練習した。