柚と柊の秘密
「悪いけど、俺は柚と他人になるつもりはない」
その言葉に、
「え……」
健吾君を見つめる。
健吾君は真剣な顔であたしを見ている。
苦手だったその切れ長の瞳が、今は愛しい。
健吾君、これ以上、あたしに期待させないで。
あたし、本当にあなたから離れられなくなる。
だけど……
「もともと優二と慎也はプロを目指していないから。
だけど、俺は柚とプロを目指す」
嬉しいよ、その言葉。
そして……
「恋愛とか、自由じゃね?
好きになったら仕方がないじゃん」
なんで……
なんでそんなこと言うの?
これじゃまるで、健吾君、あたしの気持ちを分かっているみたいだよぉ。
「確かに優二は恋愛嫌いだが、それは優二の考え。
慎也も俺も、グループに女子がいることには何も思わない」