柚と柊の秘密
ガラッ……
急に扉が開く。
慎也君が来たのかな?
そう思って出入り口を見ると……
なんと、優二君が立っていて。
ドクドクドクドク……
優二君を見るだけで、心臓が早くなる。
すごく怒っていた優二君。
あれだけ練習を頑張っていたのに、練習にさえ来なくなった。
きっと、今も怒っているんだ。
あたしに何か言いに来たんだ。
あたしは身構えた。
何を言われても仕方がない。
今日一日を乗り切るのみ。
ドクドク……
静かな部屋に、あたしの鼓動が響いていた。