柚と柊の秘密




幸せな気分に浸っていたあたし。

こんなあたしに、新たな声が言葉を発する。




「……で、どうなんだ」




あたしは驚いて、声のするほうを見る。

そして、顔が真っ赤になる。






あたしの前には健吾君がいて。

その切れ長の目であたしを見つめていて。



好きだ。



その言葉を思い出して、胸がじわっと熱くなる。







「どうって……」




口ごもるあたし。

こんなあたしを見て、健吾君も少し頬を染める。




健吾君も照れることがあるんだ。

何だか可愛い。



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