柚と柊の秘密
ショートカットにペチャパイ。
そして、今日は色気のないジャージを着ているそいつ。
そいつは俺を見て、
「戸崎。
相変わらず下手なシュートだったね」
なんて言う。
俺はチャラ茶髪を掻き上げながら、
「うっせぇよ。
俺の逆転シュートはすでに決まってるからいいんだ」
自慢げに言う。
彼女は露骨に顔を歪ませ反撃にでる。
「は?訳分かんない。
てか、ウザい」
「うぜぇだろ。
俺、うぜぇ男なんだよ!」
高笑いする俺を見て、周りの奴らは苦笑いをした。
「ほら、またやってるよ」
「あいつら、マジで仲悪いな」
なんて言って。
聞き捨てならない、その言葉。