柚と柊の秘密
「柚、帰るか」
放課後、あたしのクラスまで迎えに来てくれる健吾君。
大好き。
その優しげな瞳を見るだけで、胸がじーんと痺れた。
あたしは立ち上がり、健吾君に駆け寄る。
すると、健吾君は嬉しそうにあたしを見る。
健吾君、きっと喜んでくれる。
健吾君の笑顔を見るの、すごく嬉しいんだ。
でも、この決断は健吾君のためじゃない。
あたしのためなんだ。
あたしの手に、健吾君の手が触れる。
それだけで、身体が熱くなって幸せな気分になる。
あぁ、健吾君が大好き。
やっぱり、あたしには健吾君しかいない。