柚と柊の秘密
「け……健吾!
柊、すげーんだぞ」
あたふたした優二君が言葉を発する。
何がすごいんだろう。
あたしは……
何もすごくない。
健吾君があたしを見る。
やっぱり落ち着かない。
「ほら、柊のギター。
年代物のレスポールだぞ?」
その話か……
それは、あたしがすごいんじゃない。
健吾君はフンッと笑った。
やっぱり嫌な奴。
そして、
「ギターに付いてくるだけ技術もあったらいいのだが」
衝撃的な言葉を吐いた。