柚と柊の秘密
浅井は憎しみのこもった目で俺を睨む。
これが死んだ魚の目か。
そして、そのグロスでテカテカの唇を開いた。
「なに、あんたなの?」
明らかに俺を見下している言い方。
俺は黙って相手の出方を見た。
「あんたもウザいんだよね。
柊君の双子の妹ってだけで調子こいて」
はぁ?
訳分かんねー。
てか、あの地味な柚が調子こいてるように見えるのか。
笑いをこらえたが、顔がニヤついてしまう。
やべーやべー。
こんな俺のニヤつきにすかさず反応する浅井。
「何笑ってんのよ!?」
俺の胸ぐらをいきなり掴まれ……
ドンッとされた。
うわっ、壁ドンかよ!