吸血鬼、頑張ります。
「つまり、王様は眠るときに加齢臭・・・。もとい、何らかのフェロモンを発生させて、私達を虜にするのですね」
「う、うん。そうみたい」
「そして、ハーレムを造り、眠っている間に私達もフェロモンで興奮しながら寝ている状況にすると」
「ね。何なんだろうね・・・。
俺も、初めて虔属を作ったからよく解らないんだけど・・・」
「なんと言う姑息破廉恥!!しかも小学生の妹まで!!」
更に熱い拳が鉄観音の顔面をえぐった。
「ぶ、ぶわらっ!!」
又しても部屋の壁に激突する。
沙織がちょこちょこと近づいて、殴られた鉄観音の顔面を突っつく。
「おうさま、痛い?」
「う、うん。流石はゾンビだよ・・・」
鉄観音はまたもや気絶する。
「王様の寝ている時の姿は、美しく気品に溢れ、眉目秀麗でしたのに・・・」
香織は頭を抱える。
改めて、鉄観音の王様としての特異体質に驚きを感じていた。
二人は服を整え、朝食の準備に取り掛かった。