私の記憶へ、ようこそ
2
part2 -1-

どうしよう、なんて言えば信じてくれる…?
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう。

そのとき

ガラッと扉があいた



先生「はいはい、HR始めるわよ~」

よかった助かった…

みんないそいそと自分のいるべき場所へ戻っていく。

まるで何事も無かったかのように。

先生「今日は転校生を紹介します」


ざわざわとなった空気を先生がぱんっ!と手を叩いて静めた。

先生「はいはい静かに~!」

しーん。


暗くよどんだあの静かさとは違う、
楽しみをこらえられないから
無理矢理静かにしてる。

そんな感じ?

平和だな…

そんなことを思っていると転校生が入ってきた。

転校生「…西島 鞠(にしじま まり)です…えっと、よろしくお願いします…」

うわ、かわいい…

栗色のロングヘアーの髪が毛先だけくるくるっとカールしていて、目はぱっちり二重に小さい口。
ひとつひとつ言葉を話す時にみえる白い歯が可愛すぎるその顔に絶妙なハーモニーをかもし出しその白さに負けないくらい白い肌はまるで白雪姫みたいな…
頬はピンクに染まっているがメイクはしてないような、体の内側から色が出てるような、そんな感じ?

ちいさい声はカナリアのようで聞いてて心地がいい。


髪がふわっとなびく度にいい匂いがする。
なつかしい匂い…

私がいなければ絶対いじめられてただろうな…それかめちゃくちゃ好かれるタイプかな…

まぁ、当然私には関係の無い話だけど。

そんなことを考えながらぼーっとしていた。









その時の私はまだ
何も知らなかった。
















その子がどんなに恐ろしい子かという事を。















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