その瞳をわたしに向けて
「えっ松田さんとですか?松田さん……ザルですよねぇ、部長はどうせ逃げちゃうでしょ………。あっ清宮さんも一緒にどうですか?」

「えっ………?!」

急に明るい顔して、こっちに振ってきた一条にびっくりして、思わず目が会ってしまった松田に、美月は声を出す事が出来なかった。


「ああっ?こいつにはもう、この前反省させただろ。これ以上俺が説教したら敵が増えそうだから、嫌だ」

……………嫌だって、そんな本人の前で傷つくなぁ

「心配しなくても行きません。反省してますから、一条さんも気を使わないでください。」

小さく頭だけで一礼して、パソコン作業にもどる

一条の上から一瞬、松田がニッと笑顔を見せた


「まあ、そうゆう事で今日は取り敢えず俺だけお詫びを受けてやるよ」

「えっ、ちょっと今日、松田さんとふたりっスか?!」


そのまま一条はズルズルと松田に引き摺られていった。






< 128 / 432 >

この作品をシェア

pagetop