その瞳をわたしに向けて

「…………何ですか?」

田中さんの目が、口が楽しそうにに三日月になっているのに耐えられず、溜め息をつく松田

「べっつにぃ……若いっていいなぁと思ってぇふふっ………」


明日は山田さんと、食事に行くんだ…………

自分の目の前で、堂々と交わされる食事の約束になんだか無性に腹が立った


何とか弄ろうとする田中さんの横で、興味なさそうに顔を叛ける美月


……………別に、鈴政には一々松田さんと行かなくたってタクシーとか電車でだって行けるし


そうだ、明日はタクシーで鈴政に行こう。
松田さんは来ないから、ゆっくりママと話が出来るし


そうしよう…………


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