その瞳をわたしに向けて
「年ごろの女の子がどんな事に悩んでるかだだの興味本意。案外と私達の方がいいアドバイス出来るかもよ」

美鈴ママがそう言って松田の重い口を開かせた




「山田が両親の持ってきた断れない見合い話を何とかするために、手を貸してほしいって頼まれたんだよ」


「…………お見合いですか?」

「剛平君が恋人として両親に紹介されるの?」


「…………」

「え…………それって引き受けたんですか?」


美月も眉をひそめる

考えてみれば、都会のOLが1人で牛丼屋にいるのもおかしいだろ

偶然を装った必然?

「急な話だから俺も忙しいし………」

忙しい………?
だってここに来てるじゃん。それに、飲み会や合コンにだって行ってるじゃん。

お持ち帰りしたんでしょ


「断ったの?」

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