その瞳をわたしに向けて
食事も終えてほうじ茶をすすると、美鈴ママは楽しそうに美月の顔を覗き込んだ

「解決した?美月ちゃん今日来てからずっと眉間に皺寄ってたから」

「?!」

松田には聞こえるか、聞こえないかくらいの小声でそう言ってきた

「べっ別に…………」



「おいっ携帯鳴ってるぞ」


美月の鞄の中にある携帯の着信音に、松田が気づいてそう言ったので、話を逸らすように携帯を取り出した

「あ………」

松田と美鈴ママが、ん?っと美月の方を向く

「いえっ、友達から。ちょっと外します、すみません。」

電話を耳に当て、その場を離れるために席を立つ

「…………瑠璃ちゃん?うんっ」

松田の横を通り過ぎ、店の外に出て行った










   
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