その瞳をわたしに向けて
「でも、結局あいつがここを気に入ったのを口実に、自分の都合に合わせて連れ出してるもんなんですけどね」

ある意味パワハラかもな…………

自嘲するようにフッと息をついた


「そんな事ないわ、美月ちゃんならもっと連れてきてもいいくらいよ。」

そう言う美鈴ママに松田は、ははっと顔を上げた

「さすがに、俺も残業で8時すぎたりするし、あいつ迎えにいってここに来たら9時過ぎますから、そこまでは待たせられませんよ。
それに清宮だって色々用事があるだろうし」


ビールを口に含みながらそう話すと「へぇ~」っと関心する美鈴ママ


「剛平君って、クールなイケメンってイメージだったけど、案外束縛タイプなのね」


「はっ?」

俺が…………束縛?






「ママ~!そんな若いにぃーちゃんばかりと話してないで俺もきいてくれよぉ」


途中でほろ酔い加減のおじさんがママに絡んできた

「あらぁ、源さん飲み過ぎよぉ。」


その酔っぱらいの源さんがキッと松田を睨みつけてきた

「にぃーちゃんっ!女ってもんはなぁ~ただひたすら話聞いてやれば良いわけよぉ。口答えなんかしてみろっどっか行っちゃうぞぉ~」


「あらまぁ源さん、また奥さんと喧嘩したのね。さっさと謝ってきなさいよ、剛平君ごめんなさいね」
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