その瞳をわたしに向けて
源さんを宥めるため、美鈴ママは別の席へ移っていった
Pi Pi………Pi Pi ………Pi Pi ………PiPi …………
携帯の着信が鳴った
こんな時間に誰だ?知らない番号だ…………
『剛平?』
その声に聞き覚えがある
「……………理沙?」
『久しぶり、よかったぁ番号変わってなかったのね、ごめんなさい。今いい?』
ちょうど10時になる頃だった。他の人に迷惑にならない程度の声で話した。
「ああ、大丈夫。久しぶりだな、元気だったか?」
『ふふっ……この前会えると思ってたのよ
ほらっ、同期で集まった春香の婚約飲み会。剛平、私が行った時には帰っちゃってたから。』
そういえば、遅くなるが大阪から駆け付けるなんていってたような…………
『会いたかったのに…………』
「悪かったな。あの時は次の日仕事でな」
『………そうゆう事にしておくわ』と電話口でクスクスと笑っている
『来週こっちに出張に来るって聞いたんだけど、うちの部署にも顔出してよ。』
「ああ…………」
『お願い、相談したい事があるの。飲みに付き合ってよ、金曜土曜でしょ。』
「分かった…………」
『じゃあ、楽しみにしてるね。』