その瞳をわたしに向けて
「?!」


一瞬、その言葉で美月の手が止まった。
堀内を見るとニコニコしながら自分の携帯を持っていた。

「俺の携帯で松田に掛けたらって言うつもりだったのに、意外だね。」

「…………いや、あの」

今、釜かけられた?
別に隠す事でもないよね、松田さんとは同じ部署なんだから………


「ああ、でも松田によく車で送ってもらったりしてるんだろ、それじゃあ知ってるか…………」



「あ、はいそうです」


美月の受け答えに、ぶっと吹き出して肩を震わせて笑う堀内が、先にある扉が少し開いている倉庫室を指差した。


「松田だったらそこの倉庫室に入って行くの見たよ。出てきてないから、まだいるよそこに。」



なによ、知ってるなら先に言ってよ……………


口を押さえて笑う堀内に、さりげなく睨みを効かせながら
どうも、と頭を下げて倉庫室へ向かおうと方向を変えると、堀内にガツッと腕を掴まれた

「清宮ちゃん、ちょっと待って」

「なっ何ですか!?」
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