その瞳をわたしに向けて

松田が何気に聞くと、瑠璃子もああっ、と美月へ目を向けた

「美月は代わりのつもりで挨拶してるけど、ここ2号店は1号店とちがって、若いビジネスマン向きに出店させたの。だから支配人は会員獲得に美月を指名したんだと思って」

「客寄せパンダ?」

おいおい、幾らなんでもその表現は失礼だろう堀内………………


「まあ、それだったらまだいいんですけどねぇ、2号店のターゲットは1号店の息子たちだから、年齢適齢期でパーティー嫌いな清宮のご令嬢に会えるチャンスって事で」


「……………?!」


「今日のオープンパーティーの裏は美月のお見合いパーティーってとこじゃないかなぁ」


「お見合いパーティー?!」

堀内がはぁっと関心するように息を吐く


「何人かは初めからそのつもりで来てるでしょうね、美月は全く知らないと思うけど。そうゆう事本当に言わないから美月の父親は」




確かに杉村常務でもそんな感じだったような…………ってかお見合いかよ


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