その瞳をわたしに向けて
店内の注目が一気に清宮保に集まった
「瑠璃ちゃん」
美月は、抜け出すように瑠璃子たちのボックスシートに行った
「おかえり」
「…………おかえりじゃない。瑠璃ちゃん、松田さんと何話してたの?」
瑠璃子の隣に座るなり、詰め寄る美月
「別に、ただの世間話してただけよ。何か言ってたの?」
「言ってないけど、でも帰ろうとしてた時松田さんと喋ってたじゃない」
口を尖らす美月
「えっ、何…………?清宮ちゃん妬いてるの?」
二人をみていた堀内が不思議そうに言う
「ちっ違います!!」
「違うの?ずっとこっちの様子見てたのに、松田さんが帰るって追いかけて行ったくせに、いつから妬かれるほど昇格したのかしら………?」
ニヤニヤとしながら流し目をする瑠璃子
「じゃあ、松田ってここに清宮ちゃんがいること知ってたんだぁ…………でも意外だなぁ松田と清宮ちゃんなんて」
「だから、そんなんじゃないってばっ」