その瞳をわたしに向けて

にへらんと笑う美月は、まさに前に二人で飲みに行った時の酔っ払い状態だった

「お前は、本当に学習しないな………酒は飲むなって言われてるだろ」


そう言って美月の頭をわしわしと撫でた


ふと、美月に『さわらないでっ!!』と言われたことを思い出してゆっくり手を引いた


そんな松田を大きな瞳で見上げた美月は、引っ込めた手を掴んで自分の頬まで持ってきた。

「清宮………?」


酔うと本当に変わるなぁ……………
ここ最近、目も合わせようとしなかったのに


頬に持っていかれた手を引いて、美月の頭の後ろに回し、身体ごと自分の胸に肩を引き寄せ凭れ掛けさせた。

抵抗無く松田の肩に頭を寄せる、美月のふわふわの髪を撫でる


そんな美月の頭をを撫でながら、無意識に頬が緩む


「…………何やってんのよ、仮にも元カノの前でイチャつかないでくれる?」


理沙が目の前で不機嫌な呆れ顔をみせる

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