その瞳をわたしに向けて
おろおろと考え込む美月から手を放し、
ゆっくりベッドを降りると先にあるキッチンの冷蔵庫から、ミネラルウォーターのペットボトルをだした。
「んっ」
「あっ……ありがとう…………ございます」
見渡せば大きめのベッドに仕切りの無いまま15畳ほどのリビングダイニング、玄関に続くであろうドアの横にキッチンとキッチン機具、決して片付いているとは言えない程度の本や書類、パソコンがのるローテーブルとソファー
松田さんち…………?
水を飲みながら一回り見渡す
「のど、乾いてるだろ結構」
そういってニヤッと口角を上げる松田
のど……?そう言えば……
「………っ!」
肩から素肌にさわるシーツを感じて確認するとキャミソール姿で…………
すぐにシーツにくるまった
なにがあったか分からないけど、二度目のこの状態、思わず松田を睨み返す
「お前、本当に覚えてないんだな…………」
「え…………」
そう言ってギシッとゆっくりベッドに膝をついて美月に近づいてきて
シーツにくるまった美月の頬に手を伸ばした
「二日酔いは?具合大丈夫か?」
「だっ大丈夫…………です」
本当は少し頭が重いし目の奥がツキツキ脈打ってるけど…身体の痛みやダルさはない
でも………それ以上に恥ずかしい……………
「…………ごめんなさい、もしかしたら私……何かやらかしました?」
そう言う美月に松田は視線を逸らさず見つめてくる
「ああっ……いろいろとな……」