その瞳をわたしに向けて



Tシャツは床に置いてベッドに寝かし直すとシーツを掛けた

「松田さん…………」


掛けたシーツから白く細い腕が伸びる


「どうした?気分悪いのか?」


声をかけると、まだ酔ったままなのか少し開けた目が松田を見つめる。


「行ったらやだ……」

「はっ………」


その腕が松田の腕に絡み付く

「山田さんの相談も、石原さんとの合コンも、佐伯さんとこも…………」


「…………?」


美月の顔が松田の肩に埋まって表情が分からない

「…………やだ…………松田さんを好きな誰かと会ってるのがやだ……もう」


「…………清宮?」

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