その瞳をわたしに向けて
「私だって松田さんと一緒にいたいよぉ」
埋まる美月の顔を覗くとその目は潤んで松田を見つめ返す
「…………お友達は、好きになったらどうすればいいんですかぁ…………好きで、好きで………つらいよぉ」
「…………っ」
松田はゆっくりと手を美月の頬から伸ばし、頭の後ろにまわして引き寄せるように唇を重ねた
「…………んっ」
唇をなぞる様に重ね口を開かせ、微かな吐息を漏らす
ゆっくりそのまま倒れ込む様にベッドへ組敷き美月を上から見下ろした
「お前は素面の時には俺を拒否してただろうが…………」
美月のトロンとした瞳と、肩ひもがずり下がるキャミソール姿の白い鎖骨に思わず理性が打ち砕かれる
もう一度重ねた唇に全く抵抗がないまま松田の手に美月の肌の感覚が伝う
「……………」
チィッと大きな舌打ちと溜め息をして、松田は避けてあったシーツを美月に掛けるとそれを巻き付け、寝転んだままくるまった彼女を胸の中に抱き寄せた
「話は明日聞くから……もう寝ろ」
そう言って美月の、シーツにくるまった背中をポンポンとあやす
松田を見上げる様に顔を向ける美月の頬と額にキスをすると、まるで安心した様に顔を埋めて、暫くすると静かに寝息がたった。