その瞳をわたしに向けて


「………私、自分で脱いだんですか?」



昨日松田が居酒屋に合流した経由や、ここに連れてきた自分の醜態を簡単に聞くと、さすがにショックを隠せない……


「………………」



「…………でっ?」



「へっ…………?」


間の抜けた返事をする美月に松田が小さく溜め息をつく



なんか怒ってる……?

…………だよねぇこの状態

酔っぱらって人のうちに泊まって、服脱ぎ散らかして、何やらかしたか覚えてないなんて………………


「ごめ……いや……あの……すみません…………」


肩をつぼめて頭を下げたまま上げられない


「俺が聞きたいのはそう言う事じゃなくて」


美月が両手で持っていた水のペットボトルを松田は取り上げ、サイドテーブルに置いた


そして再び美月の前にくると目を細めた


「お前、俺の事本当はどう思ってんだ?」


「え…………」


どう思うってそんなこと…………
目の前にいる松田から少し後ずさりながら視線を逸らした

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