その瞳をわたしに向けて

「あの…………」


何も答えれないまま俯いた


「何で鈴政には行かないのに、理沙と居酒屋には行ったんだっ?」


「………………」


「自分が酔っぱらうとどうなるか知ってるのか?自覚ねぇだろ……」


声のトーンが低くて……やっぱり怒ってる、ううんっ呆れてるっていうより軽蔑してるかも……


「…………知ってる、だからほっといてくれてよかったのに…………」


発した言葉の最後は殆ど消え入りそうなくらい小さな声で言った


「ああっ?!」


「だからっ……別に世話してくれなんて頼んでないっ」


胸の中にモヤモヤと暗くなる感覚がする


「逆ギレかよ……そうゆうこと言ってんじゃない」


もう、いやになる……自分もこの状況も、本当に情けない……

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