その瞳をわたしに向けて
「誰に何言われたか知らんが、それが鈴政に行かない理由か?」
「……………佐伯さんと……」
「んっ?」
「……………」
一度吐き出した言葉を一端飲み込んで息を止めた
「だって………佐伯さんと寄り………戻したら邪魔でしょ」
頬にある松田の手の中で美月が言葉に詰まりながら俯いて鼻をすする
「お前は相変わらず言ってる事と心んなかが違うんだな……」
松田が「そうゆうことか」と呟きながら、息を盛大に吐きながら美月を見直した
「人のことを勝手に決めるな。理沙なら大阪にラブラブな年下の彼氏がいるぞ」
「へっ………だって………」
「何だよ」
美月は俯いて言い憎そうに口を押さえた
「松田さんが大阪にいた時、携帯に夜電話したら…………佐伯さんがでて、ベッドに置きっぱなしって…………」
「ああっ? 打ち上げで酔っ払った理沙を部屋まで送ったが、俺の携帯落としたんだよっ、フラフラしてるあいつを担いで運んだ時に、言っとくがその時一緒にあいつの後輩の女もいたからな」
え……送っただけ?そういえば確かに松田さんの声は聞いてないけど
「なんで俺が理沙とより戻すんだよ、とっくに終わってるのに」
完全に私の勘違い?ってか思い込み?
「なぁ…………酔ってた時はお前、散々俺が好きだと言ってんだけど……」
………………はっ?えっ!!
両頬を大きな手で包まれ、持ち上げられ、息がかかるほど近くで目線さえ逸らせない……
「………っ!?」
「酔ってたこと覚えてないんなら、今のお前はどうなんだ?」
「え………」
「ちゃんと言え……どう思ってるか」