その瞳をわたしに向けて

『ああっ……会社の非常階段、喫煙所じゃ電話出来ないからな』

電話してるのがなんだかくすぐったい……


『……身体は、大丈夫か?』

「えっ……」

『いや………少し無理させたかと思って………朝』

「あっ朝って……大丈夫ですっ」

クックッと電話口で笑う声がする

『鍵はかけて出たから、誰かが来ても出なくていいからな、見られて困るもんもないし、ゆっくり自由にくつろいでいろな』

「……うん」

『仕事、6時半には帰れると思う……なるべく早く帰るから、待って……ってわっ!』


「えっ……どうしたの?」


『あっ……いや、何でもないもう仕事にもどるから、じゃあ……』


「あっ」


『んっ?』


「うんんっ………お仕事頑張って」


『ああっ……』


電話を切るとまた静寂な部屋に戻ってしまった


………さて、どうしようか………


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