その瞳をわたしに向けて

「……俺の眼鏡?」


「ふふっ、これってちゃんと度が入ってるんだ」

そう言って眼鏡を自分で掛けてみせる


「クックッ似合わねぇ………ってゆうかまたそれか?」


「また?」

「同じ事言った、だいぶ前にお前が酔ってた時………眼鏡取り上げて俺の目が好きだって」

「………ウソ」

眼鏡を取り上げられて、その目にキスが堕ちてきた


「もう一回、する?」


上から組敷いてきた松田がゆっくり唇を重ねてきた


「えっ……んんっ…………もうっ」


肌の上を這い回る松田の手を押さえて身体を離す

「どんな体力もってんの……?エロおやじっ」

「………まだ29歳だ」

松田の下で気がついた様にあっそうだっと見上げて聞いた

「松田さん誕生日、いつ?」

「んっ、5月18日」

「………終わっちゃったんだ」

残念そうに言うと「美月は?」っと返ってきた


「……2月6日」



松田の胸の中に顔を埋めた美月の顔を覗き込んで聞いてきた


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