その瞳をわたしに向けて

「あなたは、今こんな所でこんな事している場合では無いはずです。ご自分の身の振り方を考えた方がいいと思いますが」

川村の前で毅然とした態度を示しお帰りくださいと言いはなった。


「クックックッ…………なんだ、いつかその高飛車な世間知らず女を踏みつけてボロボロにしてやりたかったのになぁ…………」


「!!」

川村の口から汚い言葉が発せられると思わず松田がカッとなり身をのり出した


「剛平っ!!」

顔を歪めて川村に腕を降り下ろそうとした松田を、騒ぎを聞きつけた警備員が後ろから二人がかりで止めに入った



そのまま川村は帰っていき、ことは収まった。


到着していた自宅用の美月の車に乗せられて、松田から今日は絶対帰って家から外に出るなと念を推された。



……………なんだか嫌な予感がする。もうすぐ終わるんだよね……………
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