その瞳をわたしに向けて
「そんな状態で、どうして…………?」



「そしたら、そんな結婚ぶっ壊して連れ戻せばいいだろ?」

自信満々でそう言う松田


「はぁっ!!」

真っ直ぐとしたその松田の目が、もうその誰かさん以外見つめないと言う事に、言い様のない嫉妬にかられ、

「ずるい………」と下唇を噛む


あの、宝石店でオリジナル注文の相談をしていたという私のサイズの指輪も?

「…………もしかして、その人2月生まれなんですか?」


「えっ?!」

なんでそんな事知ってるんだ?と首を傾げる松田に


「本当にもう、最悪です…………」

項垂れる茜

気がついたら好きになって、自分は松田の特別だと思って、頑張って英語の勉強してここまで来たのに………


「どうしてその人じゃないとダメなんですか?」


う~ん…………と少し考え込みだした松田




「さぁっ? 気がついたらそう思ってたからなぁ…………そうゆうもんだろ?」





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