その瞳をわたしに向けて
ロス支店への口添え?
「美月の見る目も確かだな。まさか3年で本社勤務に帰ってくるまで業績を上げるとは思ってもなかったよ。泉くんもいい人材を発掘したと喜んでいたし。」
そう言ってニコニコと話す清宮コンツェルの社長
「……………恐縮です」
理解するのに時間がかかりそうだ…………
ラスボスは味方か?
「そこで提案なんだが、松田君…………君ウチへくる気はないか?」
「へっ…………?」
「清宮コンツェルに、是非君を引き抜きたいんだが……」
「!!!」
向かい側で、どうたろうと少し身を乗り出してくる
「娘とも付き合っている訳だし、君の優秀さも買っての申し入れだ。この先私の息子になることを見越して、幹部としていずれは……………」
バタンッ
「保さんっ 只今、社長は来客中だと申し上げたじゃないですか………」
いきなり扉から入ってきた清宮保を、さっきの秘書が慌てて止めにはいる。