その瞳をわたしに向けて
清宮 保
あいつとの出会いはもう何年か前になる
清宮財閥の令嬢の美月と縁あってルームシェアをする事をキッカケに
事もあろうに、その兄のあいつとお見合いすることになった。
勿論 再婚して、議員の跡継ぎをその若い奥さんとの間の我が弟(当時6歳)に継がせるため、私が家を出入りする若手議員なんかと恋をしないようにさっさと結婚させようと仕組まれたお見合いだ。
そんなお見合い、断ってやる!!
大体、私はまだ22歳だった
しかも…………美月にも言ってないが、まだ誰とも付き合った事がなくキスもしたことがなかったんだから
◆◇◆◇
そこは料亭の日本庭園
後は若い二人でと言われ、散策し始めるとあいつは本性を現した
両親と一緒にいるあいつは、柔らかい表現で趣味なんか聞いてきて…………
美月に似たその顔はやっぱり人を惹き付けるほどの美形の上、背が高く(185㎝くらい)世に言う理想の男性だ
不覚にも………私も思わず見惚れてしまった