その瞳をわたしに向けて
「ちょっと意味分かんないんですけど!!」

斜め上から美月を見下ろす松田


「……この前の車の事は悪かったと思ってる。俺も虫の居所が悪かったんだ………」


いやいやそう言う問題じゃないし…………何だいったい、勝手に人のタクシー乗ってきて送るって………


先にコンビニへ入って行く松田の背中を見て、溜め息をつく


美月が買い物を簡単に終えてレジを済ませると、松田はまだ店内にいた


先にコンビニから出て店前で待っていると、そこの脇道に5、6人の10代の髪を染め、鼻にピアスした若者が路上に座っていた

質が悪そう……



「お姉ーさんっ超可愛いじゃんっひ・と・り? ねっねっ遊びに行こ!」


ああっ………もう、何で変なのばっかり絡まってくるんだろ………


無視していれば段々近づいてくる

後ろで座ってた奴らも、ニヤニヤしながら腰をあげようとしている



「放してっ!!」


さわるなっクソガキ!!最悪


掴まれた腕を振り払おうと引っ張っても振りほどけない

もうっ…………

そんな押し問答をしていると、後ろがフッと影になった

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