その瞳をわたしに向けて

そのまま、されるがまま溺れる様に彼に初めてを捧げた


そして、その朝…………天国から地獄へと落とされた


「なんでお前がここにいる?! まさか酔っ払った俺を襲いやがったのか?!」

美月の兄はやっぱり兄だった…………

私のバージンを返せ~~!!!




…………馬鹿な私

分かっていても、お酒を飲むと優しいその瞳をむけられて

「瑠璃子…………俺を慰めろ」

そう言って抱き締めてくれるあいつから離れる事が出来ない

たとえ、次の日には記憶がなく、毒を吐く奴に戻ると分かっていても…………


眠った彼が目を覚ます前に、シャワーを浴びて服を着る

それは彼の部屋だったり、私の部屋だったり。

「相変わらず汚ねぇなぁ、この部屋は」

「仕方無いでしょ、服の作成の締め切りがあるんだから。大体、貴方が勝手にここへ来たがったんだからっ」

< 423 / 432 >

この作品をシェア

pagetop