その瞳をわたしに向けて

「ご自宅で、美月様と喧嘩をなされたらしくて………」


子供かよ?! 兄妹喧嘩でやけ酒か……?!

ここまで来た運転手を帰して、取り敢えず水を頼む

「美月が俺のそうゆうとこが嫌いだって、一生口をきいてくれない………」

「………………」

そう言えば、美月の会社で色々あって、この人のせいで美月が会社を辞めたって聞いた。
美月も自分を責めて、折角付き合い始めた彼と連絡しないでいるらしい

要はやり過ぎたって、反省してるのね


「瑠璃子ぉ………お前は俺から離れないでくれるか?」

キュッといつもより強く抱き締められる

「お前の部屋に行きたい……」




強く、激しく求められながら………

やっぱり彼の一番は美月なんだと、今までにないほどくだらない嫉妬にかられた


「瑠璃子、あいつと何かあるのか………?」


「あいつ?」

「あの、締まりのない、美月の会社の男と会ってるだろ」
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