その瞳をわたしに向けて
嫌な事っていうのは
思い出したくないと思うと
次々と頭に映し出されてくる
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「どうゆう事だよ、これ…………」
勢いよく開けられた寝室の扉の前に立って、怒りのこもった声を上げていたのは、大学1年の時から付き合って一年目になる彼だった
その声で目が覚め、自分の横に人の気配を感じ顔をあげた瞬間、言い様のない頭の重さと痛さを感じて手で額を押さえた
なにこれ?なんか気分悪い…………二日酔い?
気だるそうに扉のほうを見ると、「ふざけんなっ」とその場を出ていってしまった
「ははっ……そらキレるよな」
その声にゾッとした
頭を持ち上げ、ベッドで一緒にいる男を見た
…………なんで?
眉間を歪ませてその男を見ると、それに答えるようにニヤリと口の端をあげた
温かい体温を持った腕が背中を触り、その時はじめて私も隣にいるその男もなにも着ていない事に気が付いた
その瞬間、無我夢中でベッドから飛び出し洗面所に閉じ籠った
その外でガチャガチャと扉を開けようとしながらその男の低い声が響く
約半日、その男が諦めるまでそのままうずくまっていた