そして星は流れて消えた
満月ちゃんが死んだときに出なかった涙が、いま溢れだした。
「先生の写真を撮らせて……そして、先生のそばにいさせて……」
私の願いはふたつだった。
ひとつは、全国高校生写真コンテストで入賞すること。
そしてもうひとつは……
望月先生に好きだと伝えることだった。
沈黙が流れた。
先生は気づいていたのかな。
私が、先生を好きだということに。
きっと、気づいていただろうな。
だから先生は、そう言ったんだろう。
「わかりました」
暑くもなく、寒くもない爽やかな昼のことだった。
「僕たち付き合いましょう」
私の運命は動き出した。