そして星は流れて消えた

「星華ちゃん、顔赤いけどどうしたの?熱でもある?」


小夜ちゃんのその言葉で、私は妄想の世界から現実に引き戻された。


「あ、ううん何でもないよ!」



望月先生とキスする妄想をしていたなんて、とても言えなかった。





「…あ、そういえば」


小夜ちゃんは思い出したように、私を見た。

「望月先生、もうすぐ誕生日らしいわよ」




先生の誕生日!


そういえば私は先生の誕生日を知らなかった。

迂闊だった。


「いつ!?」


「えっとねー…七夕だったかな」


7月7日は2週間後。

あと2週間しかない。



これはプレゼントを買うしかない!!



「ねえ小夜ちゃん、お願いがあるんだけど」

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