そして星は流れて消えた


ーーーなんだろう。



胸が苦しい。



胸が苦しいのは不安のせいだ。


精神的なものだ。

そう思ったのも束の間だった。







いや、違う…?




頭痛がし、久しぶりの感覚に襲われた。



あ…これは、入院前と同じ症状。


頭がいたい。



目の前がぼやけていく。





小夜ちゃんはそばにいない。


どうしたらいい?






こわい。

助けて…



















『…………さん?聞こえますか?天野さん!?』











もちづきせんせ…









あまり覚えていない。


おぼろげな意識の中、私は先生に電話をかけたのだろう。








『………せいか…!』









意識が途切れる前に最後に聞いたのは、



先生が私の名を呼ぶ声だった。








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