そして星は流れて消えた


「…"付き合いましょう"と言ったのは、あなたが思っている通りの意味です。しかし、あなたはまだ高校生です。なので、どう接していいのかがわからなかったんです」




そういうことだったんだ。


先生だって悩んでいたんだ。



私のことをちゃんと考えてくれていたんだ。


私は自分のことばかりで、先生の気持ちを考えられていなかった。



「すみません。不安にさせていたんですね」


「私こそ、先生の気持ちをちゃんと考えられてなかった。ごめんなさい」




やっと先生と、本当の意味で心が通じた気がした。





「そんな深く考えなくていいんだよ。私は、先生になら何をされたって構わないんだから」


「天野さん…」




「だから、もっとそばにいてほしいの」











心臓がいつになく激しく鼓動する。




人生でこんなにドキドキしたことがあったかな。

私、いま顔真っ赤かな。




先生の瞳には、私はいまどんなふうに映っているんだろう。


変な顔で映ってなければいいな。

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