そして星は流れて消えた

あ、近い。

先生の顔が目の前にあった。
先生の瞳に私が映っているのがわかるほど、近かった。

初めて抱き締めてくれた、あの時みたいに。

「星華」

私の心臓が張り裂けそうなほど、鼓動がはやくなる。

先生は私の左腕を掴み、私の瞳を見つめた。
とても綺麗な目をしている。
吸い込まれてしまいそう。

先生の顔が近づいてくる。
息づかいを感じる。


私はゆっくりと目を閉じた。

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