キミに出会うまで
「カウントダウン?」


「う、うん、去年ひとみちゃん、あ、水野さんが行って、楽しかったんだって」


「いいけど」


「えっ?」


「行くんだろ?」


「ほんと?」


「嘘ついてどうすんだよ」


「よ、よかったぁ・・・」


ただただ、ホッとした。



「優花」


森さんは、急に私の耳元でささやくから、緊張がマックスになった。


「は、はい」


「俺、期待してもいい?」


「期待?」


「優花が、一歩俺に歩みよってくれるって」


いたずらっぽく笑いながら、森さんは、


「じゃあ、31日のことはまた連絡して」


「うん、またね」


もうすぐお開きになりそうな雰囲気を察して、戻っていった。





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