キミに出会うまで
一歩も二歩も近くなったふたり。


イベントはとてもキレイでにぎやかで、うろうろするだけであったかい気持ちになった。



新年を迎えるカウントダウンが始まった。


「もうすぐだね」


「そうだな」



10秒前になったら、イルミネーションが一気に消えて、真っ暗になった。


思わず、つないだ手に力をこめた。


「5、4、3、」


みんなでカウントする声が響く。




「優花」


森さんが呼ぶ声の方へ向くと、唇がそっと重なった。




「2、1、ハッピーニューイヤー!!!」


新年を迎えた瞬間、ものすごい数の花火が打ち上がった。


目を閉じていてもまぶしい花火の中、私たちはキスして新たなスタートを切ったんだ。



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