キミに出会うまで
会議は何事もなく終わり、夕方には少し早い夕食も兼ねて、宴会場へ移動して慰労会が始まった。


移動の最中、たぶんひとみちゃんから話を聞いたであろう、明日香先輩が話しかけてきた。


「ゆう、だいじょうぶ?」


「だいじょうぶです、ちょっとびっくりしただけで」


「優花先輩、渡辺さんに口説かれてましたけど、相手にしてませんでしたもんね」


「そうだよ、相手にしちゃダメだからね」


「はい、もちろん。


あっ、慰労会のあと、私は部長と森さんと一緒に別席で打ち合わせなんで」


「リョーカイ、またゆっくり飲もう」



慰労会は、本社のメンバーで飲んでいた。


思えば、慰労会の時からピッチが早かったんだ。



部長と森さんと合流して、ホテル内レストランの個室に移動して、最初は新しいシステムの話をしてた。


私は、ここぞとばかりにシステムの不満をぶちまけて。


なんだかモヤモヤしていたこともあって、どんどん飲んでいた。





気づいたら、私は一人でしゃべりまくってた。


てっちゃんのせいで、私はサイアクな20代だったとか。


不倫したバチが当たったのかもしれないけど、離婚するって言ってたのは、てっちゃんだし。


男はもう、信じられない。







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