キミに出会うまで
予定
毎日の業務に追われながらも、明日香先輩とひとみちゃんと私は、なにかと理由をつけては飲みに行っていた。


森さんとは相変わらずで、仕事で接点も多いからか、よく言い合いしていた。



「先日、この書類は直してくださいってお願いしましたよね?」


「言った言わないになるから、紙に書いて持ってこいって伝えただろ?」


「渡そうとしたら、席にいらっしゃらなかったんで置いておきました!」


「じゃ、その紙がどっか歩いていったんじゃん?」


「紙が歩くわけないです!」


「当たり前だろ、本気にしてんのか、おまえ」


「こんなときに冗談言うのやめてください!」


「おっ、もう昼じゃん、俺メシ食べてくる。


おまえも行く?」


「私お昼当番ですので、結構です!」



こんな感じで、今日もやりあってるわけで。



ニヤニヤしてる明日香先輩とひとみちゃんを見送り、珍しく家で作ってきたサンドイッチをデスクに広げ、コーヒーをマグカップに注いで席に戻った。


今日は、面倒な電話が鳴らないといいな。


ボンヤリしてたら、突然後ろからスッと手が伸びてきて、サンドイッチを一切れ持っていった。


「な、なに?」



驚いて振り向いた私の目に飛びこんできたのは、


「おっ、まあまあうまいじゃん」


と、サンドイッチをほおばる森さんだった。




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