キミに出会うまで
てっちゃんは、私を抱きながら、


「好きだよ」


「アイツとは、もう会話もほとんどないし、近いうちに離婚するよ」


「俺のことわかってくれるのは、優花だけだよ」


と、何度も何度もささやいた。




てっちゃんが初めての相手ではないけど。


快感を教えてくれたのは、てっちゃんだった。


避妊しないHを受け入れたのも、もし妊娠しても、てっちゃんが私を選んでくれるって信じていたから。



いま思えば、私もバカだったんだけど。


絶対に離婚するって、信じてたんだ。





< 9 / 215 >

この作品をシェア

pagetop