一目惚れの片想い
昼休みは、いつものメンバーが揃った

森永さんは、久しぶりだ


鈴木さんは、いつもお弁当らしい

冷凍食品なしの完全手作り


「すげぇ」


因みに、俺らが来るようになってから

なんとなく昼を一緒にするようになったそうで、昔からではないらしい

「はい、鈴木です
はい、お世話になっております
今、お昼食べてます
いえ、ありがとうございます
では、はい、また」

どうやら、ランチの誘いだったらしい


「どなたさん?」

「Kプロの佐伯さん」

「へぇー佐伯さんまだ誘ってくるんだ」

「うん、ランチは初めてだったけど」

「警戒されてることに気づいたんだろうな
1回ランチ行けば!?」

「2人きりとか、苦手だからヤダ」


鈴木さんの言葉を耳が拾う

やっぱり、モテるんだな…


「じゃあさ、田中君と2人きりで食事とかだったら、どう?」

吉岡さんの一言に、俺達は固まる


「あれ?もう、行った感じ?」


吉岡さんは、するどい


「マジ!?」

「ええーー鈴木さん!そういうこと?」

「田中!!聞いてねぇぞ!!」


食堂のこの一角だけ、相当な盛り上がり


「休日にバッタリ会ったから…
誘ったんだけど…
面と向かってじゃ、断り憎かったですね」

「いえ、嬉しかったですよ」


鈴木さんは、どうして俺をふったのに

嬉しかったなんて、言うんだろう

タラシ気質なのかな?


「つき合ってるの?」


吉岡さんが聞くと


「滅相もない!!
田中さんに、失礼ですよ!」


やっぱり、鈴木さんがわからない



「結局、どうなの?」

「さぁ」

「まさか、三角関係?」


まるぎこえなんですが!?


「俺は、鈴木さんとつき合いたいと思ってます!!」

「おお!!田中!!よく言った!!」


鈴木さんを困らせるのは、承知


「つきあえば?」


吉岡さんに言われても

鈴木さんは、困った顔をしたまま


そして



「私… お付き合いとかできないので…」



しっかりと

皆の前でフラれたけど


俺的に、スッキリ



ちゃんと、当たって砕けた



「ありがとう!鈴木さん!
これからも、仲良くして下さい!!」




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