一目惚れの片想い

ショック…

翌日


吉岡さんは、休みだった

鈴木さんと一緒にいる

そう思うだけで、ヤキモチ




今日も、大畠プロとの打ち合わせ

予定していなかった参加者　春陽君

あれ？家族関係の行事なのに(勝手に推測)

ここにいていいのかな？


広瀬さんも同じ事を思ったらしく

目で会話



｢今日、春陽君に手伝って貰って
かなでちゃんを舞台にあげようと思うの｣

鈴音さんが

奇妙な事を言った、その時


ピリリリリ　ピリリリリ


春陽君の携帯が鳴る


｢かなで！！助けて！！早く来て！！｣


春陽君？

俺は、立ち上がって春陽君のところへ

電話は、すでに切られていた

電源を落とし、春陽君は

｢かなでの為なんだって、鈴音さんが言うから…　かなでは、僕のお願いならなんでも聞いてくれるから｣

罪悪感に押しつぶされそうになっていた


｢春陽君、君は今日、鈴木さんと予定があったんじゃない？｣

｢どうしてしってるの？｣


やっぱり…




大畠社長や鈴音さんは、春陽君を利用した

こんなやり方、許せない


何か言ってやろうと、拳を握って考えるが

悔しくて、悔しすぎて、睨むので精一杯



｢春陽！！！｣


パーティードレス姿の鈴木さんが入って来て、状況に驚く

｢春陽……騙したの？｣


｢春陽！！！｣


同じように吉岡さんが入って来た


ピロロロロ　ピロロロロ


間抜けな着信音が、鈴木さんの右手から聞こえた


その電話に出て

｢ごめんなさい……｣


真っ青になった鈴木さんは、携帯を落とした


｢かなで？｣


鈴木さんは、真っ青から真っ白になった


吉岡さんに顔を覗きこまれた後


意識を失い吉岡さんに倒れ込む


｢かなで！！おい！！嘘だろ！！
なんで、息してねぇんだ！？
救急車呼べ！！｣


広瀬さんが救急車を呼ぶ為、電話をかける



床に横にして、鈴木さんの胸元に耳を当てる

吉岡さんが俺を見て

｢手伝え！！｣

吉岡さんが心臓マッサージをして

俺は、人工呼吸をした


救急隊が来て、吉岡さんは春陽君を連れて


一緒に病院に向かった



もはや、打ち合わせどころじゃない



広瀬さんと仕事を切り上げ、病院に向かう


大畠プロの仕掛けた罠に掛かった

鈴木さんは、あまりのショックで


心臓や呼吸までも止めてしまった




驚きすぎると、心臓は本当に止まるんだ