一目惚れの片想い
大切な人…
「すみません!!!
遅くなりました!!!」

豪快に部屋に入ってきた

恐らく…森永さん?は、汗びっしょり


そんな汗まみれの彼女を

鈴木さんは、立ち上がって抱きしめた

「わっ!!鈴木さん!!
私、汗びっしょりですから!!」

「見ればわかります」

「だったら、離れて下さい!!」

「森永さん…私は、頼りないですか?」

「そんなこと!!絶対、ありません!!」

「そうですか?もっと早く相談して下さると、助かりましたが…
ちゃんとお別れさせてあげられなくて
すみませんでした」

「お別れなら、今してきましたから…」

「明日、私も行っていいかしら?
会社の為に、娘さんは、頑張ってくれている報告と、こんな素敵な娘さんを産んで下さったお礼を伝えたいのですが」

「鈴木さん…私っ……すみません
ぜひ!!お願いします!!!」

「では、他社の方にも手伝って貰ってますので、さっさと片付けましょう?
手先の器用な方々なので、とてもはかどりました!納期には、十分間に合います!」

「ひやぁあ!!すっすみません!!!」

先輩と俺に気づいて、ガバッと頭を下げた

汗が飛んできたんだけど…

そんなことも気にならない


「気にしないで下さい!!楽しいです!」







鈴木さんは、彼女の母親が亡くなったこと

偶然、知ったらしい


会社を休んでいない、彼女の様子を見に行った


そこで、泣きながら必死に作業をしている

森永さんを見つけた


臨終にも立ち会わず、亡くなったと知らせを聞いただろうに、作業をしていた


「森永さん、なにしてるの?
お母さん待ってるわよ?いってらっしゃい」

「でも… 納期が…」

「後悔する仕事をして欲しくない!行って」

「必ず、戻って作業します!!
鈴木さん!!それまで、お願いします!!」

「もちろんです!!」





ということだったらしい





もっと、鈴木さんのことを好きになった









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